秋の公園 @仙人掌 |
ゆれるブランコ 舞い落ちる椛 黄色く映える公孫樹の葉 誰も居ない場所なのになぜか楽しい 一人で居るだけなのに不思議な高揚感が高まる 笑う気のない口元も少し緩んでしまう 屹度誰も来ることのない 秋模様の公園が妙に優しく見えた |
屋上より空へ @仙人掌 |
ただの好奇心だった 立ち入り禁止と書かれた看板付きの鎖を越えて 誰も居るはずのない場所へ 大きさと錆で恐ろしく思い鉄のドアを蹴飛ばして 開けた所で誰かに会えるなんてことはない 分かっていても やはり少し落ち込んで 脳内に響く支離滅裂な言葉と感情 そんなものを全部取り払ってくれる気がしたんだ だから・・・ ただ 空が見たかったんだ・・・ |
春詩 @仙人掌 |
春を呼ぶ鳥の囀りを聞いた 春を告げる樹の花を見つけた でも… 何で僕の心はこんなにも冷え切っているのだろう… |
冬詩 @仙人掌 |
アナタと共に飛んで行きたい あの雪の舞う空へ・・・ アナタと共に歌いたい この雪の降る地で・・・ アナタと共に歩みたい この雪の舞う季節を・・・ |
歩続旅人 @仙人掌 |
通りませ通りませ 現世への道通りませ 通りませ通りませ 冥府への道通りませ 光は眼に写りませぬ 通りませ通りませ 来世への道通りませ 通りませ通りませ 享楽への道通りませ 立ち止まる事は知りませぬ |
自愛旅人 @仙人掌 |
旅人に問う 何故旅をしているのか・・・と 旅人は答える 何かを見つけるためさ・・・と 旅人は言う 何かを見つけようと思ったら 何かを捨てなければならない 私はこれまでにたくさんの物を捨ててきた 食べきれない食料・汚れきった服・草臥れた靴 物だけではない 決裂した家族・くだらない誇り・崩れていた友情 これだけのものを失いながら私は未だ何も見つけれていない しかし旅を続けていれば、いつかは何か見つけれるだろう そう言い残して旅人は去っていく 何かを見つけるための旅へと だが、何よりも自愛したかれに見つけれるものなど 無かった |
先行旅人 @仙人掌 |
まだ完成していない地図と 動こうとしないコンパスを持って 未来に向け歩む 先の繋がっていないマイクと 音を出そうとしないスピーカーを持って 未来に向け叫ぶ 何も書かれていない手紙に インクを出そうとしないペンで綴って 未来に向け送る 未来に希望はアリマスカ? |